4月の中頃、登り窯を焚きました。穏やかな日の夜に点火、日付を2回またいで無事に焚き終わりました。この窯とのつきあい今回で8回目になります。はじめのころは焼き上げるのに必死でしたが、最近になってようやくこの窯の個性に馴染んできたように思います。まだまだ、わかった!とは言えないのですが…。
いつもはたいてい2人で焚くのですが、今回はアメリカの陶芸家のジョージさんが手伝ってくださいました。
私の薪をくべる番はたいてい夜8時から深夜にかけて。1時間ほど1人になる時間がありました。薪のパチパチとはぜる音と田んぼの蛙たちの合唱が夜の山に響き、色味穴から吹き出る炎があたりを照らします。煙突の先には三日月。土から新しい命が生まれる瞬間に立ち会っているような…とても幻想的な時間でした。
私にとって今回はとても印象に残る窯焚きになったように思います。